レベル上限開放がある種の廃人にもたらした衝撃

2015年12月8日のアップデートによって、レベルキャップがLv150からLv155まで上がった。

https://twitter.com/KanColle_STAFF/status/674142689458126848

これを受けてもちろん歓迎する声も多いが、主にカウントストップした艦を多数保有する廃人層を中心に、不満あるいは怨嗟とも呼ぶべき声が散見される。代表的なのがこのツイートである。

https://twitter.com/Ricardoleveling/status/674203406949462016

このツイートには、今回の処置に関する怨嗟の声の本質がよく現れている。つまり、彼らはLv150にした事で艦娘を「完成させた」と捉えているのだ。つまり、彼らにとって艦娘をLv150にすることは、コンシューマーゲームにおけるやりこみプレイに相当するものだと考えられる。それは例えば、「アイテムコンプリート」であるかもしれないし、「図鑑埋め」であるかもしれない。

そうして完全にクリアしたと思われたゲームが実は不完全であったとしたらどうだろうか。「図鑑の埋め忘れ」や「所持アイテムに抜けが見つかった」とすると、やる気を無くすのも理解できる。

しかも、そのやりこみセーブデータの不完全さは、何ら自己に原因を持たず運営によってもたらされたものである。そう、今回のアップデートによって運営は、意図するしないに関わらず、彼らのやりこんだ完成品を破壊してしまったのだ。

おそらく運営にそのような意図はなかったのだろう。単純に「もう少し遊んで貰えれば」というような善意によって今回の措置が決定したのかもしれない。

しかし、結果的に今回のレベル上限の引き上げはある種の廃人のモチベーションを奪い去る結果となってしまった。



では、何故今回のアップデートはある種の廃人に対してこのような効果を発揮してしまったのだろうか。私はその理由は大きく分けて2種類あると思っている。

一つ目は、レベル上限が155と中途半端な数値である事だ。

レベル上限の155という数字は、3の倍数でも2の倍数でもなく、確かに5の倍数ではあるがかなり中途半端な数値である。こうした数値のままレベル上限が放置される可能性はさほど高くなく、またレベル上限が引き上げられる事は想像に難くない。

つまり、今後レベル上限が段階的に上がっていく事は十分予測のできる範疇であるといえる。



二つ目は、レベル上限の引き上げが余り効果を発揮しない割にかなり困難なものであり、費用対効果の面からするとかなり悪い事である。また、入渠時間が増えるというデメリットまでもが存在する。

艦これにおけるレベルとは、時々界隈で「レベルは飾り」という言葉があるように、余り意味のないものである。2015年12月9日現在判明している情報から言えば、回避や命中には関係しているものの、装甲・火力・雷装といった最重要パラメーターには何ら寄与せず、やはり優先度はそこまで高くないといえる。

その回避や命中についても、このゲームには、「一定値を上回った場合にはほとんど効果がなくなる」キャップ値というのがあって、キャップ値を上回った場合の余剰値はほとんど減衰してしまう。

その代表的なものが火力キャップであり、昼戦ではこの値は150,夜戦では300となっている。つまり、例え火力が200あったとしても、昼戦では200の火力が出せるわけではないと考えて良い。

命中や回避に関する詳しい仕様については、次のページをご参照頂ければ大体の仕様は理解できると思う。

https://sites.google.com/site/kancolleresearchmemo/battle/hitevasions

簡単に言うと、命中は上限があって、それ以上は完全に無意味となる。回避の場合には、40までは線形的に上昇し、40以上の値の場合には回避のステータスをnとして、n/(n+40)で計算されると言った形になる。

回避と回避値の関係性について、回避ステータスを横に、回避値を縦に取ったのが下に示したグラフである。

graph.jpg
これをご参照頂ければわかるように、回避ステータスが大きくなれば大きくなるほど、回避ステータスによる回避率の上昇が逓減している事が確認できるだろう。つまり、高レベル帯での命中・回避の上昇は余り意味がない。

このゲームにおけるレベル上げの困難さについては、少しでもwikiを紐解けばわかることと思うので、ここでは自明のこととして扱わせていただく。気になるのであれば各自でwikiをご参照頂きたい。

入渠時間については、レベルが上がれば上がるほど長くなる為、当然の如くレベルアップによって入渠時間(修復に必要な時間)も長くなる。これは明確なレベリングのデメリットである。

それでもなおレベルを何故上げるのか、と言われると様々な理由があると思うが、今回ダメージを受けた廃人層は、その動機にカウントストップさせる事自体を目的とする人が多かったのではないか。

そのような人々にとって、レベルを上げた事は「カウントストップさせてやりこんだ」という証明書である。こうした証明書を、運営は図らずも奪ってしまったのかもしれない。



こうした状況の改善策としては、個人的には次の2点が挙げられるのではないかと思う。

<1>キリの良い数字にカウントストップ上限を設定する

<2>命中・回避周辺の仕様の見直し

最後に、筆者はレベル上限開放を全否定するつもりはない、という事は述べておく。本記事はあくまでもレベル上限開放によってダメージを受けた廃人の心理を解き明かし、彼らの不満をどうしたら解消できるかの提言に他ならない。

--

偉大なる先達記事

http://ch.nicovideo.jp/kokoko_potu_konn_potu/blomaga/ar915727

この記事へのトラックバック